ユビワを見比べてみる・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

ユビワミノには2種類いまして、

中野著の日ウでは、白いのがユビワ、紫のはモモミノとされ、
木元氏今川氏の世ウでは同種扱い、
少し古いですが小野著の沖ウでは白い種のみの掲載

となっています。


これについては実際にDNAを採取して同定するしかないのですが、
現場としましては、ずっと以前からボクは別種だと思っています。

ユビワミノのホストはハッキリと分かりません。
というのは、常に着いているホストが違うからです。

被覆性の骨格を持つ外腔動物(コケムシ)であったり、ヒドロに絡みついていたり、
エサはどうやら複数あるようです。

白も紫も双方数ミリから10数ミリの大きさで、
白いタイプも紫のタイプも小さいサイズから大きいサイズまでおります。

ただ、傾向としては紫の方が小さい個体が多いように感じます。
と同時に、白い方はやや大きめかな・・・・・と。


上に記したことで「小さい頃は紫、大きくなると白」という結論は暴論です。
紫の10ミリ個体も確認していますし、白の5-6ミリ個体も確認しているワケですから。

しかも、その理屈と平行して、
大きいから小さいから、サイズに差があるから別では??という論すら浅薄です。


取りあえず写真ですね。


sketch-1579746571797.png

sketch-1579746551180~2

アップロードのために相当圧縮したので画像が粗いですが(笑)


上の個体が白、下の個体が紫です。

正味の話、パッと見て全然違いますね。
背側突起の表情(色、太さ、形状)も全然違います。

色の配列の規則性が双方同じである、なのでバリエーションではという話も出ましたが、
ボクは反対です。

ウミウシは色で判断しない・・・・・
これは原則として同調しますが、それは体全体の色合いに関してであって、
触角やミノの突起、口触手など器官に至る色の違いにあっては、
同定の大きなポイントであると考えます。


ただこの2種、歯舌の形状などはほぼ同じではないかと思います。
生息環境がほぼほぼ同じという理由からですね。

ですが、時間をかけてホストの特定を双方に関してとりたいと思います。
いくつかあるのは共通しています。
それは、同じヒドロですが畑が違うだけというのとは違います。


要望があれば採取して検体を提供しますが・・・・・




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タマゴバロニアにつくウミウシ・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

南方へ行くとオオバロニアを見かけますが、
温帯域ですとタマゴバロニアの群体が主です。

このバロニアの中に棲み、中の組織体を摂り込み、
交接から産卵まで行い終生そこで暮らすウミウシがいます。


P1280015.jpg

バロニアモウミウシ

ネーミングがそのままですが、分かりやすくて好きです。


彼らがバロニアの中身の組織体を摂取するとバロニアが透明になります。
そうすると中が透けて見え、球体の中で生活するバロニアモウミウシが見えるんですが、
本当はその写真を撮りたかったです。

でも、鮮明に見るためには相当透明でないと難しく、
この個体がいた球体は全然中が見えませんでした。

んで、出てきてもらいまして・・・・・^^;


ちゃんと戻しましたよ。
^o^


6月上旬まで見れる種類です。




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カバヅラブドウガイはやはりブドウガイか・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

昨日の岩骨でカバヅラブドウガイが3個たむろしてました。
(笑)

この個体は

カバヅラブドウガイ
なのか

ミドリタマゴガイ
なのか

意見が分かれています。


ハワイ??でしたっけ、そちら産記載のミドリタマゴガイと同種という意見があり、
確かにその個体と同じに見えるのですが、

城ケ島で見る限り、どうもそうではない気がしてなりません。

というのも、タマゴガイならば砂地にたくさんいる有孔虫がエサだと思うのですが、
城ケ島の個体はいつも藻類から出ます。

つまり藻食なんですよね。

実際に緑藻類についてるモノしか見た事がありません。



P1260098.jpg

ボクはこの子はカバヅラブドウガイでいいのではないかと思います。

反対意見はもちろんあるでしょうね。



でも本当にカバさんに見えます。
(笑)

どっちこっちは抜きにして、とっても愛くるしい個体だと思うのはボクだけ??

^o^




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新年のご挨拶行脚・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

毎年の恒例でして、新年の挨拶として浮島の高橋さんのところへ行きました。
ボクのウミウシ探しの基本スタイルが確立された場所、お人です。

ご夫婦でウミウシガイドをされてるんですが、各々の探し方が違います。

奥さんはじっくり見る派
ご主人はペシペシ派

ボクはご主人の探し方をルーツとしています。

プラスしてじっくり見るようにもしています。




浮島自体がとてものんびりした良いところでして、
あそこへ行くことで癒されることもあるんですよ!!

で、今回は、世界のウミウシの木元さんと他にお友達2名も参戦。
高橋ご夫妻とボクと含め、総勢6名でウミウシです。

^o^



P1220112.jpg

ノアルダガイ

いやぁーーー、初めて見ました。
ノアルダの仲間は一つも見た事がないというワタクシ、ミクロハンターです。
(笑)

頭楯目は好きな部類でして、こういう種は本来黒ラバーに置いて撮りたいのですが、
のんびりとそうする間がなく残念でした。

ま、いいんですがね。^o^




城ケ島の岩骨ポイントにはゴロタ場が南北にあるんですが、

オモシロイ頭楯目でも出ないかなー・・・
探してみましょう




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ウスバワツナギソウの下地・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

ウミウシの写真を撮るとき、ボクがよくこだわるのが下地です。

一眼のカメラだと、背景をどのように見せるかにこだわる人が多いと思います。
また、それが一眼の醍醐味の一つとも言えますしね。

コンデジの場合はそうもいかないので、
自然物を利用して綺麗な写真を撮るようにしています。


時に海藻
時に岩
時にカイメン

色々な環境が考えられますが、ケースバイケースがほとんどですね。



P1200026.jpg

ウララカミノの極小個体です。

ウスバワツナギソウはラメの入ったキラキラ光る海藻です。
これにウララカさんを乗せてみます。

少々派手かも知れませんが、なんだか主張のある画になっていませんか??

主役はあくまでウララカミノなんですが、
下地としてのワツナギソウも前面に出てくる印象です。

画面全体をひとつの画にする撮影方法もありますが、
中心に閲覧者の関心を集めるのも技法です。

前者は構図が大事になってきますが、後者は撮影時の機転で成し得てしまいます。



出来るだけの工夫をして、コンデジでも綺麗に撮りたいですね。




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出たーーーセトリュウグウのチビちゃん・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

3年ぶりにセトリュウグウが出ました。

水中で吹きましたよー、雄叫びとともに。

この子がまたとても小さくて、写真を綺麗に撮るのは困難です。



P1190107.jpg

3mmないくらいです。

セトリュウグウは成体でも触角後部のオレンジ班が特徴で、
この写真の個体のようにクロスジリュウグウの幼体の体だと、
そのオレンジ班を手掛かりに同定します。


今年はリュウグウの当たり年のようですね。

これまでに、
セトリュウグウ
タンブヤ SP
リュウグウ
クロスジリュウグウ SP
トサカリュウグウ (クロスジリュウグウ SP)
オオクチリュウグウ
ミドリリュウグウ
スルガリュウグウ
サガミリュウグウ
コミドリリュウグウ各色

が出ました。


十分当り年です。




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不明なミノの季節です・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

巷ではアカボシウミウシが出てきていまして、
(変な言い方です、笑)
ということでミノウミウシが増えてくる季節です。

ミノウミウシの増加に合わせて自らも出現するという大自然。
アカボシウミウシの好物はミノウミウシですのでー。

とまぁ、それはいいとして、冬になるとミノウミウシが増え始めます。



ウミウシはまだまだ研究が進んでいない生物で、
歴史も浅く規模も知名度も大きくないからか予算も全然なく、
当然大きく前進しません。

現場での人海戦術や一部の研究者の努力によって少しずつ進むという世界。



P1170068.jpg

アカエラ属の仲間

これがどうしてアカエラ属の仲間なのか・・・・・知りません(笑)

絵合わせで同定するしかないのです。

絵合わせといってもいい加減にではなく、各々の属の子との特徴的整合性はとかく大事にします。

しかしながら、それが果たして100%正しいのでしょうか??


答えはNOです。

やはり遺伝子による解析が一番素敵ですよねー。


でも、ボクら現場では坊主めくりが如く、絵と絵を合わせて結んでいくしかないのです。
もしくは生息環境をインプットするとか。

それだって知識と経験がないと出来ないんですよ!!




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貝持ちにも興味を持ってほしい・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

オオシイノミガイ準綱の類は厳密に言うとウミウシではない。

いや、ウミウシというモノ自体に科学的な分類枠は与えられておらず、
言わば「通称」みたいなモノですが、

オオシイノミガイ科の種においては分類学的に言うと、
一般にウミウシとして扱われる各種からほど遠く、

いわゆる巻貝にほど近い。


しかしながら、ずっと以前から親しまれてきたこと、
生息域もウミウシとされる頭楯類の多くと同じであることから、

今でも図鑑において取り扱われる種類です。




城ケ島のビーチは冬と春と初夏のみウミウシの探し甲斐があります。
今日は調査で長時間潜りました。

ここんトコ、入る度に砂地のウミウシを探しているのですが、
まだ全然見つかりません。

もぬけの殻となった貝殻だけは見つかります。

上記したオオシイノミガイ科の種ですね。



P1170121.jpg

P1170108.jpg

どちらもコシイノミガイだと思うのですが、

上の種はオオシイノミガイの仲間(sp)かも知れません。

いずれ生体を掘り出して掲載します。
^o^;


ボクはこれらの種、綱を超えて、オオシイノミガイ科、頭楯目の貝持ちが好きでして、
目が前面に2つ並んでいる様子が可愛くて仕方がありません。

^o^




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正クマドリミノ・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

正クマドリミノ

正大関、正横綱みたいです。

^o^;


クマドリミノは背面に線のあるモノと線が全くないモノといまして、
正クマドリミノには線があります。

線のない方は仲間(sp)、クマドリモドキですね。

あ、クマドリモドキなんてのはボクの思いつきですからー(笑)



P1160041.jpg

これからの季節、窪みやオーバーハング辺りからたくさん出ます。
サイズ的にも手頃でして、写真撮影にも大人眼にも優しいですよ。
(笑)

触角をよく振るのが難点ですが、触角のしゅう葉部(トゲトゲ)まで撮れれば、
結構いい写真になりますね!!

今年はもう既に10ミリクラスが散見されています。

城ケ島と宮川湾では20ミリ超クラスのモノが出る時期もあるので、
その時期が楽しみですね!!



ヨツスジミノ科の仲間
所属する属は不明です。




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色の違い・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

ちょっと前に、クリヤイロの背側突起に2種類の色パターンがあると指摘しました。

これはまだ誰もしていないのか、
はたまた誰かが声高に叫んでいるものの、ボクが耳にしていなかっただけなのか、

こうやって偶然にも並んでいると大変よく分かります。



P1130049.jpg

奥の子は触角が引っ込んでますが、この子は明らかに紫色です。

手前の子は明らかに赤紫(ピンク)ですね。

右の小さい子も同様にピンクです。



ウミウシには個体差のある種がありまして、他には、

ミツイラメリ
コトヒメ
コミドリリュウグウ

あげれば他にもいますが、色が違うというだけの種は多々います。

前回も書きましたが、エサなどの環境の違いや持って生まれたDNAのデーターが
その後の個体ごとの表面的体質を形成していくので、
色が違うという理由で別種とは早計だと思います。


反して、形や突起物、触角の形状、こういったモノは大変重要だと考えます。




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神奈川県三浦半島の城ケ島と宮川湾でウミウシ探しを専門とするダイビングショップです

umiushihunters

Author:umiushihunters
神奈川県の三浦半島先端にあります城ケ島と宮川湾にて日々ウミウシ探しに邁進するダイビングショップのブログです。

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