丸坊主で見えてくるモノ・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

バロニアモは今がピークなんですが、ヘンテコな子がいました。

背側突起がほとんど欠落している個体です。

何故でしょうかね??

何らかの外的ストレスが加わる場合に欠落することが多いですが、
この個体に一体何があったのか・・・・・

とまぁ、推測しても分かるわけないのですが。。。



欠落して丸坊主だから丸見えになって分かること。

写真


P3270010.jpg

背中部分に樹枝状の緑の模様があるんですね。


バロニアモはバロニア内部の組織体を摂りこんで体内に溜め込んでいますが、
(これは摂餌行為です)
組織体には葉緑体が含まれていて、いや、
そもそも葉緑体を溜め込むために摂取しているのかも知れないとすると、
それは当然にして光合成をして養分を頂くことが主眼ということですよね。

嚢舌目のモウミウシ類の背側突起は鰓の役割と光合成をする役割もあって、
欠落しても割に早く再生すると言われています。


写真の子は体表に緑色(葉緑体)の部分がほとんどありません。
背側突起の残量も心細い感じです。

背中に剥き出しになった樹枝状の模様があるのですが、
あの少ない面積ではどうにも頼りないですね・・・・・

^^;



それにしても不思議な模様が出来るものです。




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コミドリリュウグウにも隠蔽種・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

城ケ島水域にはコミドリリュウグウが多く生息しています。

フサコケムシが豊富なのが原因ではないかと思いますが、
水温も関係するのかなと思います。


コミドリリュウグウでやや気になる個体が以前からありまして、
写真の子がそうです。


写真


P3260019.jpg

触角や二次鰓の特徴はコミドリリュウグウそのものですが、
体表の周縁に規則的に並ぶ斑点のある個体がいます。

これらの特徴で緑色のバージョンも確認していますが、
やはり同じように規則的に斑点が並ぶので、
単なるver.とは思えないですね。



同じように、体表に縦に複数の明瞭な線が入る個体もいまして、
これも線が全くない個体や斑点のある個体とは大いに違和感を感じます。



話を戻しますが、
写真の個体のように規則的に斑点が並ぶには理由がある筈です。

理由とはDNA要素のことです。


とあるタイプに一定数以上の個体がいるとなると、それは個体変異ではなく、
それが特徴ということなのですよね。




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シンクロナイズドモンガラ・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

シンクロナイズドって今は言わないんですね。

全然知らなかったです。

アーティスティック・スイミングっていうらしいです。

凄い驚き!!

全く知りませんでした。
^^;




そのアーティスティック

モンガラキセワタの体表の模様で黒い斑点の集合ver.がいますが、
これがヒョウモンキセワタと名前を変えたようです。

これも知らなかったです。

あああぁぁぁ、世の中知らないことばかりです。
(笑)



シンクロ、いや、アーティスティックなモンガラ、いやヒョウモン

(笑)


sketch-1567584018467.png

見事にシンクロしています。
この場合のシンクロは同調、調和という意味で正解??
(笑)

1年中ウミウシを撮っていると、おやまぁーーと思える色々なシーンに出会えます。

ハッキリ言って偶然なのですが、だからオモシロイ。。。
^o^/



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ミドリアマモの隠蔽種②・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

昨日に引き続きミドリアマモの隠蔽種が疑われる個体。

先ずは写真ですよね!!



PC240040.jpg

これだと昨日の写真の個体より分かりやすいですね。

もう見た目からして全然違う。


世界のウミウシではこれを
サミドリモ
としている筈です。

日本のウミウシですとそれは採用していません。


キチンと個体採集して同定作業をする必要がありますね。


これがミドリアマモと異にするところは、

① 色見がまるで違う
② 体色の特徴が、ミドリアマモは緑の斑点の集合で緑色に見えるのに対し、
サミドリモの方は顔から触角後方にかけては緑の線で繋がっているところ。

ボクはこのタイプの個体は全てサミドリモないしは隠蔽種であるかと思います。

サミドリモの原文を読んでいないので言えませんが、
原文のままならサミドリモで良いかと。


昨日の個体と同じくワタシオグサ、ツマグロモやオバマと同じ環境です。




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ミドリアマモの隠蔽種①・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

ミドリアマモは皆さんもご存じだと思いますが、
今の時期、いや、これからの時期、
緑藻が元気になる季節にいっぱい見られるウミウシ。


城ケ島においての話ですが、
ミドリアマモは主にミル類に着きます。

タマミル
ミル
ヒラミル
ハイミル

といったところでしょうか??


ところが、ずっと以前からビーチポイントに自生する
ワタシオグサ(ボクはこれをハネモと思っていた)
に着く似たような種がいるんです。



PC240002.jpg

どうしても写真が反対になる・・・・・(笑)

これは一見するとミドリアマモと同じではないかと思いますが、
いや、実際同じに見えるので、先に共通点を書きます。

A 色が同じ
B 白く細かい斑点が体表と背側突起に散らばっている
C 触角先端が白い


異とするところは、

① 大きさが全然違います。
② ホストが違います。
③ 背側突起の長さがまるで違います。

①については全くと言っていいほど違います。
通常のミドリアマモが1-4mmなのに対し、
写真の種は全てが5mm以上あります。

②については、ミドリアマモはミルに着くと書きましたが、
実際にミル以外に着いてるのを見たのは一度きりでして、
チャシオグサに絡まって着いてた感じのが1回だけです。
写真の種はワタシオグサに着きます。
エサが違うということは歯舌の形状も違うのでは??という推論が起ちますし、
実際シオグサとミルでは、組織そのものの成り立ちが違いますからね。

③については、ミドリアマモはチンチクリンで、触角も背側突起もとても短いのに対し、
写真の種は見て分かるとおり、とてもスマートで全てが長いです。


というように、隠蔽種ではないかと疑われる個体その1でした。

明日はその2です。




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城ケ島ビーチの今のアイドルのためにライト換えるかな・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

城ケ島ビーチの今のアイドルはオオアリモ君です。

2年前まではアユカワウミコチョウだったのですが、もう全然出てくれてません。

いや、きっと出てるんでしょうが、探し切れていないか、
潜水禁止エリアにいるのかも知れません。


それはさておき、オオアリモ君は白い砂地にいるので、
どうしても下地が弱いために鮮明に撮れません。


先ずは写真


P3140136.jpg

コンデジの悪いところかも知れませんね。

下地が白系で反射光が少しでもあると、勝手に絞ってしまおうとする余計なお世話・・・・・

じゃないかと思うのですが、下地がこうだといつもそうなので
それしかないかと。

沖縄に行ってもいつもそうなんですよねー。


ストロボくらい強い光が当たれば関係ないのですが、使うのが面倒というか、
大きく重くなるのでガイド時には不向きかな、なんて。


先日、八丈のレグルスの加藤さんにINONの新ライトを勧めて頂いたのですが、
650ルーメンなんですよね。

ボクのは1000ルーメン。

でもあちらの方が良く撮れる。

やっぱ照射角ですね。それが重要。
5度ですって・・・・・そりゃレーザーポインターのようです。
(笑)

ボクのは1000ルーメンでも100度ですもんねー。
拡散版かって??
(笑)

とまぁ、冗談ですが、5度なら650ルーメン程度でもいいかな。
光が中央にあつまり過ぎと感じれば、少し上から当てればいいんだし。

壁で自分を固定する際に厄介ですがねー。

^o^;




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カバヅラブドウガイの交接シーン・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

カバヅラブドウガイかミドリタマゴガイかの議論は置いといて、

これまでに多くの当該個体(便宜上カバヅラにしておく)を見てきましたが、

初めて交接シーンに出会いました。

というか、貝持ちの交接シーンが初めてです。



取りあえず写真


P3180114.jpg

P3180117.jpg

2枚とも交接器が少し見えています。
本当はちゃんと撮りたかったのですが、ボクのカメラでは無理でした。

それにかなりのウネリが入ってきてましたね。



当たり前のことなんですが、貝持ちは貝から露出してる部分だけで、
絡み合うんですよねー。
その際、お互いの右側にある交接器と交接器が合体するんです。

ブドウガイに共通かどうかは知りませんが、
カバヅラに関しては頭部のすぐ付け根の右側にあるようですよ。

それもこのシーンを見て分かりました。


大変興味深いシーンに出会えて嬉しかったです。




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顔にハートのマーク・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

これは本日ではありません。

年明け間もなくの個体ですが、城ケ島ビーチでペシッとしたら出ました。


先ずは写真ですね!!



P2020082.jpg

これは日ウでいうところの
モモワミノ
ですね。

世界のウミウシではその和名は採用されていません。

Trichesia spとするかAbronica spとするかじゃないかと思います。

暫定的にそれを支持しますが、
データがない未記載種なので、属不明もしくはミノウミウシの仲間でも現状は良いかと。



顔をよく見て下さい・・・・・

ハートがくっきりと見えます (笑)

このハートマークが同定マークなのか、この個体のみの個性なのか、
それは分かりませんし、それが分かるなら属くらいまで落とせる気もします。


ま、難しいことは抜きにして、かなりの乙女さんです。
オシャレさんです。


絶対にまた会いたい子です。




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丸味屋のふりかけみたいなイバラウミウシ・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

コハナイバラというイバラ属の子がおりますが、
出る時期は春が最も多くて、秋は出たことがありません。

初夏まででしょうか・・・・・

大きさは大きくても7-8mmくらいで、大抵の場合5mmないです。

この子に出会う時は、
あっ、いた!!
ではなくて、ペシペシして出るという場合がほとんど。

そういう意味では難易度、レア度が高いように思います。



P3150065.jpg

今年は何個会えるかな・・・・・

去年は城ケ島、宮川湾合わせて3個だったような記憶があります。

一昨年もそんな記憶ですが、よく覚えてません。


ボクの好きな科はラメリ上科、フジタ上科、枝鰓亜目の種類でして、
随分と幅は広いのですが、とりわけ

ネコジタ科
フジタ科
スギノハ上科

が特に好きです。


話を戻しますが、コハナイバラは城ケ島水域には割と生息している気がします。
時期になりあちらこちらをもっとペシペシすれば出るような気が・・・・・

どうかな (笑)




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これもエッグイーター・・・・・ウミウシならウミウシハンターズへ

城ケ島ビーチにも砂地に生息するゴカイ類(タマシキゴカイ)の卵を食べるウミウシがいます。

スナチゴミノウミウシ

トモエミノウミウシ(Favorinus属)の仲間はウミウシの卵を食べるのですが、
このスナチゴミノは、水底でブヨブヨと膨らんでいるタマシキゴカイの卵の胞の中で、
それを食べて生息しています。


ウミウシとは全く異なる生物の卵を食べるという変わり種です。



P3140125.jpg

城ケ島ビーチで見るこの種は大抵がこのような薄茶色です。

が、よそでは薄桃色の個体も見た事があります。

探し方は簡単で、タマシキゴカイの卵の中をひたすら探す・・・・・
これだけです。
(笑)


でも、経験的にですが、パーセントでいうと高くはありません。

そりゃそうです。

卵毎に生息されたんじゃ、ゴカイが繁殖しませんからーー
^o^;




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神奈川県三浦半島の城ケ島と宮川湾でウミウシ探しを専門とするダイビングショップです

umiushihunters

Author:umiushihunters
神奈川県の三浦半島先端にあります城ケ島と宮川湾にて日々ウミウシ探しに邁進するダイビングショップのブログです。

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